文者の庵

-MONJA NO IORI-

進む事、立ち止まる事

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前へ進む事は大切だ。目的地があるならば、尚更である。だけれども、目的地を見失う事も人生では多々ある。こういう仕事でこういう事をしたいという野望から、趣味の場を大切にしたいという事、そして大切な人と一緒にいたかったという想いでさえも。

 

幼くて純粋な僕は、ただ人からの評価が欲しかった。言い換えれば、君からの評価が欲しかったに違いない。そうやって全てのエネルギーを能力の向上に努めた。ただ、残酷にも勝負に勝てなかった人間には居場所は無い。ただ抜け殻となりかけた僕がいる。

 

たまに少年時代の夢を見る。どれもこれも悲しい夢だ。結局は、大切な人と一緒にいたいという願望が叶わないと判断し、僕は満身創痍の中で目的地を捨てた。今はただ食事をして適度に体を動かして、頭を使って、少しだけ働いて日々を過ごしている。

 

どこにも行き場所が無いという感覚。だけど、時間は毎日少しずつ過ぎ去って行く。一時的に優しい人達がいた場所が僕の人生にもあった。その場所は今はもう心理的にも物理的にも存在しなくなってしまった。

 

今、僕は立ち止まっている。もう会えない人の事にエネルギーを注ぐのも違うと思うし、次の目的地が見つからないでいる。野心も無い、願望も無い、欲求も薄い。今はもう好きな人すらもいないし、出来ても感情を無理やり殺す。

 

こうやって文章を書きなぐっている時が一番、心がすっきりする。進む事は出来ていないかもしれないし、立ち止まっているが、この曇った日常が文章で表現する事によって、少しでも晴れますように。